手作りの贈り物。

隣のおばちゃまが干し柿を作っている姿を何度もみた2009年秋。
秋になると毎年みる光景だけど、今年は何故かおばちゃまの姿が頭から離れない秋だったな。

皮をむいたばかりの柿が、紐にぶら下がってベランダに吊るされているを見たのは11月。
「あ、今年も干し柿作ってはるな」と横目でみていた私。
洗濯ものを干していると、おばちゃまがベランダに出て干し柿を見てる。
目が合うと「虫がつかないか、鳥が来ないか、心配になっちゃって」なんて可愛く笑うの。
南向きのベランダに太陽光が優しく降り注ぐ。その太陽光に照らされて、おばちゃまの笑顔が更に柔らかく見えた…
そんなおばちゃまを何度も見ているからだと思う。
ベランダに出てお隣さんの方角をみると、おばちゃまの笑顔が浮かんできたみたい。探していたのかな？柔らかいおばちゃまの顔を。

鮮やかなオレンジだった柿がどんどん茶色くなっていく。
もうすぐ収穫だなと私まで楽しみになる。
おばちゃまが大切に育てた2009年の干し柿、きっと美味しいだろう。

写真は、そのおばちゃまの作った干し柿。
インターフォンが鳴って玄関に出ると、おばちゃまがにこにこして「はい、美味しいかどうか解らないけど食べてみて」って。大切な干し柿を届けてくれた。
リュック持って渋柿を買い付けに行き、背負って帰ってきた話をしてくれた。
「毎年、リュックに背負って皆でワイワイ言いながら持って帰ってくるのが楽しいのよね～」 ですって。笑
干し柿を作るくらいだから何となく田舎のおばちゃんを想像しそうだけど、いえいえ！洗練された、とても美しいマダムなんです。
二重で大きな目がいつもキラキラしている。
お出かけする姿は、いつ見てもナイスセンスで“私もこんな風に年齢を重ねたい”と目標にする、そんな素敵な女性なのです。

いただいた干し柿は、私の口の中でふわっと溶け体中に天然の甘さが広がった……美味しかった、ご馳走様でした！

今日は冷たい雨の12月3日。
私はこの日、母親になりました。もう16年も前だけど。
娘のお誕生日なんです。
仕事が完全オフの今日は、午後から自力整体のレッスンを受けて、そのあと買い物して！夜は16歳になった彼女に美味しいもの作って待っててあげようと思う。