東京名物の舟和の芋ようかんは私にとって苦い思い出の和菓子なんです。
こう書くと「え?嫌いなの?」って思われるんだけど、違うの!違うの!すっごく気に入ってる味なんです。
じゃあ、どうして苦い思い出・・・???
私は新婚生活を関東で過ごしました。
生まれてずっと関西を離れたことない私にとって、関東はどこか異国を感じさせるような土地だったの。
花嫁修業もままならない状態で「主婦」になった私の傍に頼りになる人はいない。
肉じゃがの味つけでさえ不安で不安で・・・ いつも料理本と睨めっこ。
主婦になって初めてのお正月は新居で迎えたんだけど、おせち料理作るのに料理本片手に何日かかったろう。
毎年のように実母や祖母と作っていたのに、まったく覚えていなかった自分に吃驚(@_@;)。もっとちゃんと習っておけばよかったと後悔しきりの新婚生活でした。
たった一人で関東に乗りこんで、その土地で友達ができるまでの間は孤独でした。
そんな私の友達が舟和の芋ようかんだったの…。
初めて食べた時に、ふっと祖母を思い出した。素朴だけど安心する味は、まさに祖母が作ってくれる味そのものだった。
孤独を感じると買って食べていたのが芋ようかん。
大好きな味なんだけどね、この芋ようかんを食べると「やっぱり美味しいわ~」って感動すると同時に、当時の孤独感まで蘇ってくる。
甘藷を一本一本手で剥くという丁寧な作業、無着色で香料や保存料は一切使わず甘藷の甘みを最大に引き出した素朴な味は、どれをとっても文句なしの和菓子。
「あ~美味しい」という幸福感と、蘇る孤独感で…ちょっと複雑な気持ちなんだけど、それでも大好きな和菓子なんです。
2 件のコメント:
今日はありがとうございました。きつかったですが前屈まつりは面白かったです。舟和の芋ようかんは東京にいったときに家族に買うみやげのひとつ。東京バナナもいいですね。
>匿名さんへ
お疲れさまでした。
前屈祭りの表現を知ってらっしゃるというとスポーツクラブの方ですね。笑
東京にはよく行かれますか?
東京バナナ、私は羽田空港で買うことが多いです~
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