肩関節の悩みでトレーニングを受けられるクライアント様に、私は3つのパートで考えるようにしています。
まず立位の姿勢で肩峰と肩甲骨の下角をチェックします。
脊柱からの距離もチェックします。
ここにアンバランスが生じていると、結果的に歩行時の上腕の振りの方向が左右アンバランスになるのです。
肩こりの方は首との関連で肩が上がっているサイドの肩が張りやすく「こり」の原因になってしまいます。
このチェック方法をスタティック・アライメントチェックと呼び、それが終われば「肩甲と上腕」や「肩甲と胸郭」「上腕と胸郭」のパートにわけて考えていきます。
①肩甲と上腕 いわゆる四十肩や五十肩の原因になるローテータカカフ筋群の低下が考えられ、肩甲骨に対して上腕骨頭が安定しない状態になっている可能性が高い。上腕の動きをコントロールする筋群で肩甲骨に起始部を持つ筋群に注目しアプローチします。
②肩甲と胸郭 猫背姿勢の方に多い筋群のアンバランスで、特に肩甲骨が外転しすぎた状態の方に多い。
前鋸筋と菱形筋及び僧帽筋のリバース動作を繰り返して肩甲骨が外転しすぎない状態までアプローチします。
③上腕と胸郭 上腕の動きをコントロールする主動筋群(いわゆるアウターマッスルで大胸筋や広背筋)が効率的に動いておらず肩甲骨がベストなポジションで安定していないことや上腕骨頭が肩関節のいいポジションで収まっていないことが考えられます。
上腕の動きを圧倒的な筋力でコントロールする筋群の機能改善を行うアプローチをします。
肩関節に関しては手関節もチェックする必要がありますが、私はまず3つのパートにわけてトレーニングする方法をとっています。 痛みや不快な症状が改善できたら土台になる足ゆびや骨盤帯の機能改善を行いますが、まずはその部位に関する症状を軽減しないとモチベーションが上がらないのが人間。 その方の症状に応じて対応させていただきたいと思っています。